2005年1月30日

ミュンヘンには、きっぱりとした冬がやってまいりました。昼間の気温はマイナス9度、夜間にはマイナス20度まで下がっており、外へ出ると顔が痛くなります。私がよくジョギングをするニュンフェンブルグ城前の水路も、完全に凍りついて、スケートリンクに早変わりしました。ドイツ人たちが、肌をさすような寒さにも負けずに、冬の伝統的なスポーツ、アイス・シュトック・シーセンに興じております。(このスポーツにつきましては、拙著「びっくり先進国ドイツ」に詳しく書いてありますので、ご覧いただければ幸いです)

道には雪が積もっていますが、ジョギング依存症患者の妨げにはなりません。週末のうち、1日でもジョギングをしないと、なんとなく身体がふくらんできたような気がしてしまいます。ジョギング禁断症状でしょうか。ただし滑って転んで入院するのもばかばかしいので、ジョギングシューズにはスパイクのついたゴムの滑り止めを装着しております。この滑り止めがあるとないとでは、安全度の雲泥の差が生じます。ドイツは、ハイテクは弱いのですが、こうしたちょっとしたローテクの世界では、感心させられる道具がたくさんあります。

今日はイラク初の議会選挙。イラク戦争の是非とは別に、重要な区切りであります。サダムフセイン政権によって長期間にわたって抑圧されていた多数派、シーア派が勝つことはほぼ間違いないでしょう。米国もフセイン政権に多かったスンニ派ではなく、シーア派との連携を強めているからです。あるレバノン人は、「米国はイラクのシーア派を支援しているが、イラクがイランのような国に将来なる可能性を考えると、楽観はできない」と警戒感を表わしていました。